20人の男たち(2/20)2年かけてストーカーした末に逆ナンしたFくん- 2

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私は相変わらず、図書館に通う放課後だったが、

彼は来たり、来なかったりと気まぐれだった。

また、私は門限が夕飯前と決まっていたので、

放課後遅くに来る彼が、どこから来て、何時頃どこに帰るのか、何も知らなかった。

ある土曜日、珍しく彼が図書館にいて、私より早く図書館を出た。

私は、何かに取り憑かれたかのように、スッと立ち彼と共に図書館を出た。

(あ、自転車通学なんだ…)

赤い自転車を漕ぎながら家路に向かう彼の背中を見ながら、情報の糸口を得たと思った。

図書館に戻り、杉並区の地図を広げた。

(この図書館を中心に、半径3km圏内の学校を洗い出そう)

さっそくいくつかの高校が候補に上がった。

あとは、制服を調べるのみだ。

急いで家に着き、弟の受験の学校DBの巻末にある制服写真集を広げた。

ここから、地理的に候補になる学校の制服を調べ上げた。

(あった…XX付属高校…)

彼がいつも着ている制服の写真だ。

モデルの男子がにこやかに私に微笑む。

(なにこの笑顔、彼のがかっこいいし)

別に何がわかったわけでもないが、この日は大いに前進した気がした。

数日後の放課後、また彼が来た。

私はこの日、「漢字検定の勉強があるから勉強して帰る」と母を欺き、門限を取っ払った。

今日こそは、私も遅くまで残って彼の家を突き止める。

忘れもしない12月XX日。

弟の受験合格の知らせがあった日だ。

すまん弟よ、今日は彼の家を突き止めることの方が重要だ。

20時過ぎて図書館を出る彼を追うために、私も自転車に飛び乗った。

小ぶりな赤い自転車。

少し壊れかけた自転車をゆ~らゆ~らと漕ぐ姿、付かず離れず追いかける。

(この方角、意外とうちから近いんじゃないかな)

(それにしても、自転車漕ぐ時も気だるそうだな…あっ)

私の視線が彼に集中するがあまり、人にぶつかりそうになった。

「ご、ごめんなさい!…あぁぁっ」

冬の寒空の住宅街、遠くに見えていた彼の姿はもう見えない程小さくなっていた。

(仕方ない…素直に帰ろう)

絶好のチャンスを逃し、私は渋々帰路に着いた。

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