ファッションセンスは靴下に表れる?

投稿日:

フレンチ旦那と暮らしていると、ステレオタイプ的に刷り込まれたフランスのイメージと現実の答え合わせができて面白い。

よく、「フランス人は服が少ない」というが、(まぁ洒落乙なファッショニスタは別だとしても)実際に服が少ない。

気に入ったものは数枚まとめて買うが、ともかくレパートリーが少なく自分の定番品を着回しており、原則、悪くなるまで履き潰して次の物を買う。

正直、定番品を揃えることに異論はないのだが、じゃぁその結果旦那がオシャレかというとそうでもないと思っている。


ある日、穴が空いた靴下を私が無計画に捨てた結果、ストックが足りなくなった。

「まぁ仕方があるまい…」と、左右違う靴下を履いて出て行くので、(頼むから靴下くらい買ってくれ!)と頼んだ。

翌日、「靴下を買った!」と写真が送られてきて愕然とした。

(え…!NIKEが好きとはいえ、足首にNIKEロゴ?!しかも、ネオンカラー?!)

あまりのダサさに私は絶句、そして言ってはいけない事を言ってしまった。

(そのチョイスはダサいよ…ちょうど先月に仕事で、欧州各国の一人当たりの靴下の年間支出額を調べたんだけどね。EU平均に対してイタリアがダントツだったよ、イタリア人は靴下にまで気を遣うんだね。)

これは、フランス人に言ってはならない発言だったらしい。

「ファッションに対する情熱はイタリアよりもフランスの方がよっぽどレベルが高い!フランス人をナメるなよ!」

と、(じゃぁもうちょい頑張ってくれよ…)と思いつつ、彼をなだめた。


翌週に、興奮した様子で彼から連絡がきた。

「友人に頼まれて、Diorの新作発表のパーティに招待された!!!世界中からセレブリティがくるぞ!!!」

どうも、フランス人枠の人数合わせでお声がかかったらしい。

「お洒落して行くぜ!」

あのワードローブの中で、いったいどれを着てDiorのパーティに行くのだろう…と、不安半分に思いながら、当日を迎えた。

ちょうど私は家におらず、彼が準備万端で出かけた後に、どんな格好か写真が送られてきた。

まぁ、我々は一般人なのでそんな一張羅を着たところでただの見栄、そこそこ小綺麗にまとまった格好に安堵しつつ、ふと聞いてみた。

(ねぇ、そのブーツの中、靴下は何履いてるの?まさかあのNIKEじゃないよね?)

「……」

(ま、まじか…!)

いくら見えないとはいえ、あのNIKEの靴下を履いてDiorのパーティに行ったとは、…他人事ながらちょっと恥ずかしく思った。

パーティはとても楽しかったようで、終始、実況中継と写真が送られてきた。

「すごい!僕の隣にベッカムがいる!」

すぐさまベッカムのInstagramをチェックしたところ、パーティの様子が投稿されていた。

(さすがベッカムだね!シンプルにまとまったスーツがめっちゃ似合う!!!こんな凄い場にいるのに、あなたの靴下はNIKEかぁ…)

私もそこそこしつこいもので、ついまた靴下の話をしてしまったのだが、彼の返事に腰が砕けた。

「パッと見た感じ、普通のスーツ。大丈夫、安心して。ベッカムの靴下はadidasのはず!」

(いやいや、普通なわけないでしょう。ビクトリア・ベッカム(嫁)が許すわけないしwww)とすぐさま突っ込んだが、この返事には大ウケ。

いかに彼がファッションを分かっていないかよく分かりました。

ファッショニスタの道は険しそうです。

(おわり)

目次 テキトーな日本人嫁と神経質なフレンチ旦那

(余談)

ベッカムのInstagramより、スポンサードーーン!という感じ、あながち間違いではないのかも…。